中量級はJライト級からウェルター級まで。
´91.3.15
統一世界Jライト級タイトルマッチ
△WBA王者ブライアン・ミッチェル(南アフリカ)12回引き分け △IBF王者トニー・ロペス(アメリカ)
ミッチェルは、ほとんど敵地で戦う放浪の戦士。中間距離を保って相手のうち終わりにパンチを合わせるテクニシャン。トニーは打ち終わりに右ストレートを合わせられると顔を振り「効いてない」とアピール。判定は三者三様のドローで再戦に。敵地で戦うにはメンタルは大事。日本人も海外で実力を発揮する選手が増えてきたので今後も楽しみ。
´91.9.13
IBF世界Jライト級タイトルマッチ
●王者トニー・ロペス(アメリカ)12回判定 〇挑戦者ブライアン・ミッチェル(南アフリカ)
ミッチェルは、WBAの指名試合を要求されたがタイトルを返上して、トニーとの再戦に。ミッチェルは敵地での試合を続けているせいかメンタルが強く、相手の声援にも動じない。終始自分のペースで戦い3-0の判定。
ジョー小泉さん
「ミッチェルはサクラメントはこりごりだと言っていたが、ビジネスの関係で前回と同じでロペスの地元サクラメントになりましたね」
浜田さん
「ミッチェルは相手を下手にみせるテクニックを持ってますね」
根性論に偏り過ぎるのもよくないが、あらためてメンタルの大事さを実感。
´91.6.29
WBC世界Jライト級タイトルマッチ
△王者アズマー・ネルソン(ガーナ)12回判定 △挑戦者ジェフ・フェネック(オーストラリア)
フェネックは、バンタム、Jフェザー、フェザーと3階級を制覇し、これが4階級目の試合。
ネルソンは重そうな左右フックをブンブン振るうが、フェネックもタフで回転の速い連打を打ち返す展開。最終ラウンド、ネルソンが右ストレートのカウンターを顎に受け、あわやダウンの大ピンチ。しかし終了ゴングに助けられる。
解説陣の採点ではフェネックの勝利だったが、結果は三者三様のドロー。
解説陣の採点ではフェネックの勝利だったが、結果は三者三様のドロー。
ジョー小泉さん
「フェネックの馬力はほんとにすごいですね」
浜田さん
「ネルソンはカウンターを狙っていましたが、逆にカウンターを当てられましたね」
「ネルソンはカウンターを狙っていましたが、逆にカウンターを当てられましたね」
採点に憤りをみせるフェネックの表情が印象的。
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´91.7.27
WBA・WBC・IBF統一世界ライト級タイトルマッチ
〇王者パーネル・ウィテカー(アメリカ)12回判定 ●挑戦者ポリ・ディアス(スペイン)
ウィテカーは変幻自在のディフェンステクニック、勘が良く冷静。パンチも的確。ヨーロッパチャンピオンで無敗の挑戦者にダウンも奪う圧勝。あらためてみると、ウィテカーは全然パンチをもらわないし、相手の空いてるところをよく見て狙い打ち。攻防のテクニックがすごい。
´91.10.5
WBA・WBC・IBF統一世界ライト級タイトルマッチ
〇王者パーネル・ウィテカー(アメリカ)12回判定 ●挑戦者ホルヘ・パエス(メキシコ)
パエスは、たしかサーカスの曲芸師をやっていたとか。奇抜なヘアースタイルをみて、ジョー小泉さんは「今日は蚊取り線香だったですね」。
ノーガードで挑発しながら上体を振って前進。急に回転の速い連打をまとめ打ちしたり、ウィテカーよりも変則で体力負けもなし。判定は的確にパンチをヒットしていたウィテカーに軍配。
ホルヘ・パエス、一流どころに堂々の試合ぶり。観てて面白い、なんか不思議な選手。
´91.3.19
WBC・IBF統一世界Jウェルター級タイトルマッチ
〇王者 フリオ・セサール・チャベス(メキシコ)4回 2分42秒TKO ●挑戦者 ジョン・デュプレシス(アメリカ)
言わずと知れたメキシコの英雄チャベス。頑丈な体でガードを固めてブロッキング、グイグイ距離を詰めるファイタースタイル。接近戦してからの左ボディーブローが強い。下がる相手をコーナーに詰めて左ボディーからの連打で、デュプレシスたまらずロープの外に上半身が出てしまいダウン、ストップ。距離をとりたくてもドンドン前に出てプレッシャーをかけられ、息をする間も与えてくれず。
チャベスは上下の打ち分けも上手く、対戦相手からすれば手の打ちようがないきつい試合。のちに、カマチョ、ホーゲン、ウィテカー、ランドール、デラホーヤらとの試合は注目され、ランドールとの初戦は初ダウン、初黒星で衝撃を受けた。
´91.9.14
WBC世界Jウェルター級タイトルマッチ
〇王者 フリオ・セサール・チャベス(メキシコ)12回判定 ●挑戦者 ロニー・スミス(アメリカ)
終始逃げ腰のスミスを倒せなかったが、チャベスの圧勝。ジョー小泉さん
「この試合はチャベスが倒せなかった事を責めるのではなく、スミスの戦いぶりを責めるべき。
浜田さん
「勝つ意志なしで守り一辺倒の選手を倒すのは、誰がやっても難しいものなんですよ」
この時点で76連勝!チャベス、すごすぎる!
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´91.6.14
WBA世界Jウェルター級タイトルマッチ
● ロレト・ガルサ(アメリカ)3回 1分9秒TKO 〇挑戦者 エドウィン・ロサリオ(プエルトリコ)
ガルサは長身のボクサータイプ。左ジャブで距離をとるが、ロサリオはフットワークが軽く、頭を振りながらジャブのうち終わりに右を顔面に合わせてダウンを奪う。第3ラウンドにもアッパー、フックの連打でダウンを追加し勝負あり。
浜田さん
「このダウンで試合は決まりましたよね。全盛期と同じ動きしてましたね」
のちにロサリオは、平仲と戦うことに。平仲との試合は、たしか久米宏が出ていたニュースステーションで見た覚えが。あの試合での平仲のラッシュ、興奮した。
´91.2.23
WBO世界Jウェルター級タイトルマッチ
●王者 ヘクター・カマチョ(アメリカ)12回判定 〇挑戦者 グレグ・ホーゲン(アメリカ)
WBA、WBC、IBF、そして第4の団体と言われていた頃のWBO世界タイトルマッチ。カマチョはアーミースタイルで入場。
サウスポーのカマチョは3R、スピードのある右ジャブとフットワークから、カウンターの右フックを決めてダウンを奪う。最終ラウンド、レフリーから両者にグローブタッチを促されるも、ホーゲンは従わず。それに怒ったカマチョがパンチを出してしまい減点1。
判定は2-1でホーゲン。結果的にこの減点が勝敗の決め手に。
浜田さん
「私はあんまりこういった変なスタイルは好きじゃないんですけどね」
カマチョはこの試合で初黒星。もったいないけど奔放なカマチョらしいか。。
´91.5.18
WBO世界Jウェルター級王座決定戦
●グレグ・ホーゲン(アメリカ)12回判定 〇ヘクター・カマチョ(アメリカ)
前回勝ったホーゲンは、試合後のドーピング検査でマリファナが検出され、タイトル剥奪で試合は王座決定戦に。カマチョはスピードのあるジャブ、ジャブ、左ストレートからの連打で攻める。ホーゲンはブロッキングで連打を殺しながら、接近してボディーブローからのコンビネーションで応戦。
カマチョは負けたと思ったのか、先にリングを降りるが、判定は2-1でカマチョの勝利。
「前の試合は俺が勝ったと思ったよ。ホーゲンにはイライラしたね。あんな試合ならジムでトレーニングしてた方がよかった」。
ボクシングスタイルはスマートだが、試合後はやっぱりカマチョらしいか。。
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´91.3.19
WBC・IBF統一世界ウェルター級タイトルマッチ
●WBC王者モーリス・ブロッカー(メキシコ)10回 2分10秒TKO 〇IBF王者サイモン・ブラウン(アメリカ)
両者は家族同士で付き合いのある親友同士。やりにくさはありそうだが、お互いに早く試合を終わらせたいのか、強いパンチの交換で試合は白熱。ブロッカーは左ジャブで長い距離からのコンビネーション。ブラウンは左ジャブをくぐって接近しながらボディから顔面へと打ち分ける。
ブラウンが第10ラウンド、右ストレートから返しの左フックで顎を打ち抜くとブロッカーダウン。その後の連打でレフリーストップ。
水泳とか陸上とかならいいけど、親友同士でのボクシングの試合、やっぱりやりたくなかったのかな、と感じる試合後の抱擁。
´91.9.13
ウェルター級10回戦
〇WBA王者メルドリック・テーラー(アメリカ)6回 1分51秒TKO ●挑戦者 アーニー・チャベス(アメリカ)
テーラーは、フリオ・セサール・チャベスとの試合で優位に試合を進めながら最終ラウンドに連打を浴び、残り2秒でストップされた。リチャードスティールレフリーのストップのタイミングも話題になった。テーラーは第6ラウンド、レナードスタイルで回転の速いパンチからロープ際まで押し込み、レフリーストップ勝ち。スピードのある選手は観ていて気持ちがいい。
ジョー小泉さんが選んだ
【BEST FIGHTER】
フリオ・セサール・チャベス
【BEST FIGHT】
アズマー・ネルソン 対 ジャフ・フェネック
浜田剛史さんが選んだ
【BEST FIGHTER】
フリオ・セサール・チャベス
【BEST FIGHT】
ブライアン・ミッチェル 対 トニー・ロペス
WOWOWエキサイトマッチが選んだ
【BEST FIGHTER】
フリオ・セサール・チャベス
【BEST FIGHT】
モーリス・ブロッカー 対 サイモン・ブラウン
WBSS準決勝 井上尚弥 生中継!に続く